浮きの小箱

雑感を小箱に詰めていきます。

一月の本

2021年が開けました。 今ごろ⁉というマヌケな感じでごめんなさい。(笑) 一月が”あれあれっ”と行って、二月が”ひょいひょいっ”と現れた。 ふりかえればひと月が月並みに「あっという間」な訳だけど、その日その日は、きちんと疎かにせず生活してきたん…

読書 「鳩の撃退法」(上・下)

鳩の撃退法(上・下) 佐藤正午 blogから遠ざかって、二か月も経ってしもうた。 このblogに切り替えてから「blogを書く」ということがルーティン化してないことが明らかなわたしの日常よ。 わたしの「ToDoリスト」では、blogは「無理せず」とか「やる気にな…

読書「小さいコトが気になります」

小さいコトが気になります 益田ミリ 小さいこと…。 気になるたちだ。 特に人とのお付き合いにおいて、言ったこと言われたこと。あとになってから無性に気になったりすることがある。 (すぐ、じゃないところが厄介なとこ) 特に自分が相手に対して言ったこと…

読書「常設展示室」

常設展示室 原田マハ ふとしたことで悩んだり、日常に潤いを求めて、とか、はたまた人生の岐路に立ったとき、「そうだ、絵を観に行こう」という心がある人が眩しく見えるわたしだ。 美術館の常設展示室では、あなたを癒す画が、いつも同じ場所でお待ちしてい…

読書「あちらにいる鬼」

あちらにいる鬼 井上荒野 もうこれもずっと以前に読んだやつ。 「暑い、暑い」と扇風機に当たりながらダラダラ読んだんだった。 この小説は、そんな風に少し不真面目に読むのが良いと思うの。 この小説の刊行時、世間にセンセーショナルに取り上げられたので…

読書「家族じまい」

家族じまい 桜木紫乃 八月最終日。八月尽である。 ご無沙汰もいいとこの、この場所です。 「家族じまい」は、とっくに読んでいて、今読了感を書こうとしても、リアルな感想がでてこない。こまった。。 ストーリーはぶっ飛ばそう(笑) フィクションであるけ…

読書「派遣添乗員ヘトヘト日記」

派遣添乗員ヘトヘト日記 梅村達 「謝るのが仕事だよ」 添乗員自身がなげく“日雇い派遣"、ほとんど憂鬱、ときどき喜び――生活と痛みのドキュメント―― わたしの町には、書店というものは一軒しかなくて、近所の中型スーパーにこじんまりと展開してる小型書店が…

俳句、のようなもの「ゼラニウム」

ゼラニウム平坦な日に水をやり (ぜらにうむ へいたんなひに みずをやり) 八月、正しく梅雨が明け、猛暑の予感。 ゼラニウムってよく見るお花で、けっこう大きくなるまで名前も知らなかったし、知ろうともしなかった。 いつもあるもの、あって当然なものは…

読書「ライオンのおやつ」

ライオンのおやつ 小川糸 わたしはふつうに見えるけれど、実はへそ曲がりな気持ちを持っていて、小川糸さんが書くような、優しく温かな、赤ちゃんのおくるみのような小説は、「ふ~ん」くらいな気持ちで、実は実はなんとも思わない。(ここまでで「実は」が…

俳句、のようなもの「片陰」

片陰に入るあずきバー滴りて (かたかげに いるあずきバー したたりて) 季語は「片陰」。 午後の日ざしが建物や塀に影を作る夏の日。 少しでも日影を選びたいという気持ち。 俳句、いろんな方の俳句を詠んで学習しつつ、わたしの「俳句、のようなもの」のイ…

読書「わたしの美しい庭」

わたしの美しい庭 凪良ゆう 「流浪の月」に続き、凪良さん二冊目を読了したところ。 この小説の登場人物たち、「流浪~」のあの二人を、否応なく思い出させてくれるのは、効果的なのか? キャラクターが被るってことはあまり好ましいことではないのではない…

読書『セバット・ソング』

セバット・ソング 谷村志穂 谷村志穂さんは札幌生まれ。大学は北大農学部。 北海道を舞台の小説のリアリティー。 メイドイン北海道の人にしかない質感というかな。 そういうものを肌で感じながら、読むことができる数少ない作家さんである。 2017年刊行の「…

俳句、のようなもの 「六月」

雨だれは六月のこと書いており もう7月なんだけどね、 6月はこんな感じで過ぎていったかしら。 そういえば良いこともあった。確かに。 今年いちばんにゆったりした日々を送った6月だった。

読書『流浪の月』

流浪の月 凪良ゆう 2020年の本屋大賞受賞作品なので、面白くない訳がないのです。 わたしも三日で読了したという、ぐいぐいの小説でした。 ラスト、落ち着くところに落ち着いた二人。 衝撃的に突っ走ったストーリーだけに、ラストがシュルルと萎んだ感じがし…

読書『人生はどこでもドア』

人生はどこでもドア リヨンの14日間 稲垣えみ子 稲垣えみ子さんには、一度お会いしたことがある。 稲垣さんの小さなトークショーみたいなものを聞きに行って、階段の踊り場でバッタリお会いして、二言三言、お話させていただいてだけなのだが…。 稲垣さんは…

読書『道行や』

道行きや 伊藤比呂美 カリフォルニアで男と暮らし、子どもを育て、介護のために日本と行き来、父母を見送り、夫を看取り、娘と離れて日本に帰国。現在は、仕事のために熊本と早稲田を行ったりきたりする日々。漂泊しながら生き抜いてきた、伊藤比呂美が見て…

読書『あなたの本当の人生は』

『あなたの本当の人生は 大島真寿美』 初読みの作家さんである。 大島さん、齢が近いので読んでみたいと思いつつ、今まで手が伸びなかった。 これはタイトルでちょっと心が揺れ動いたのと、「書くことに囚われた女たちの三者三様」という本の帯の文章に「む…